感覚と寿命
先天性無痛無汗症は痛みを感じず、汗をかかない遺伝性疾患である
先天性無痛無汗症という病気を皆さんは知っていますか?
その名の通り、痛みを感じず、汗をかかないというような特徴を持つ遺伝性疾患です。
ある漫画に痛みを感じない男性が登場し、その男性はとても喧嘩が強いというような話がありましたが、現実の世界では痛みを感じないことはプラスの要素だとは言えません。
そもそも、痛みを感じるということは体が危険信号を発しているということでもあります。
料理をしている時に誤って包丁で指を切ってしまっても、「痛い」と思うから手を引っ込めることができます。
しかし、痛みを感じなければそのまま指は切断されてしまうでしょう。
つまり、痛みを感じないということは体が強くなったということではなく、ただ"感じない"だけなのです。
男性の中には「痛みを感じなければ喧嘩が強くなれるのに」と思った方も多くいると思いますが、理想と現実はどうやら違うようです。
先天性無痛無汗症の人たちは寿命が短いという事実からも、痛覚などはヒトが生きていくために無くてはならない感覚ということがわかります。
参考文献:
Shin, J. Y., Kim, S. W., Roh, S. G., Lee, N. H., & Yang, K. M. (2016). Congenital Insensitivity to Pain and Anhidrosis. Archives of plastic surgery, 43(1), 95–97. https://doi.org/10.5999/aps.2016.43.1.95
Comentarios