世論調査と個人の意見の関係
2016年の米国選挙における候補者と政策課題において、人々が世論調査の信頼性を評価する際の重要な要因は世論調査の結果そのものであることが判明
人々は多数派の意見が自分の意見と一致する場合に世論調査の信頼性を高く評価
世論調査がテレビで発表される度にSNSではその信頼性について疑問が呈されることがありますが、私たちはどういう時に世論調査の結果を信用したり疑ったりするのでしょうか?
直感的に考えると、世論調査は統計的な不正が無いことやランダムなサンプルを対象にしたことなどの手続き的な観点が信頼性に重要な影響を与えると考えられます。
しかし2020年の研究によると、2016年の米国選挙における候補者と政策課題において、人々が世論調査の信頼性を評価する際の重要な要因は世論調査の結果そのものであることが判明しました。
つまり、人々は多数派の意見が自分の意見と一致する場合に世論調査の信頼性を高く評価したのです。
私たちが何かを評価する時、それは私たちにとって有利な方向にバイアスがかかっていることがわかる研究でした。
参考文献:
Madson, G. J., & Hillygus, D. S. (2020). All the best polls agree with me: Bias in evaluations of political polling. Political Behavior, 42(4), 1055-1072.