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でたらめな評価?

ワインの品評会の分析


3つ以上の品評会に出品された2,440本のワインのうち、47%が金賞を獲得したが、同じワインの84%が別の品評会では無冠に終わっていた
ある品評会で金賞を獲得する確率は他の品評会で金賞を獲得する確率とは確率的に独立しており、金賞の獲得は偶然によって大きく左右される

世界中では数多くのワインの品評会が存在していますが、その評価は一致しているのでしょうか?


例えば、コンクールや大会などで審査員が評価する場合、敗者の中には「審査員が悪い」と言う人もいると思います。


そんな人を見ると、「負けず嫌いだな」と感じてしまいますが、もしワインの品評会での結果が一致しないのなら、先ほどの敗者の言うことにも一理あるのかもしれません。


果たして、ワインの品評会での結果は一致するのでしょうか?


これを調べた2009年の研究よると、3つ以上の品評会に出品された2,440本のワインのうち、47%が金賞を獲得したが、同じワインの84%が別の品評会では無冠に終わっていたことが判明しました。


この研究では、ある品評会で金賞を獲得する確率は他の品評会で金賞を獲得する確率とは確率的に独立しており、金賞の獲得は偶然によって大きく左右されるという結論が下されました。


もちろん、全くのランダムでワインの品評会の結果が決まるというわけではありませんが、品評会ごとのワインの評価は(例え同じワインであっても)バラバラというわけです。


敗者が捨て台詞を吐いてしまう理由が少しは理解できる研究でした。


参考文献:


Hodgson, R. T. (2009). An analysis of the concordance among 13 US wine competitions. Journal of Wine Economics, 4(1), 1-9.

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