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必要な時には成績が良くなる!?

課題の成績と同化・差別化のモチベーション


同化・差別化の動機を操作し、課題の成功が「仲間に入れる」か「目立つ」のいずれかに関連するという誤った情報を学生に与えた実験
同化の必要性がある参加者は仲間に入ることと関連するとされる課題の成績が良く、より多くの時間を費やした
差別化の必要性がある参加者は目立つことに関連するとされる課題の成績が良く、より多くの時間を費やした

学生時代を振り返ってみると、数学の授業などで普段は勉強に興味もない部活一筋の友人たちが我先にと図形の問題を解くのを競い合っていた気がします。


私たちはどのような状況で学業に関心を持つのでしょうか?


2012年の研究では同化・差別化の動機を操作し、課題の成功が「仲間に入れる」か「目立つ」のいずれかに関連するという誤った情報を学生に与えました。


その結果、同化の必要性がある条件の参加者は、仲間に入ることと関連するとされる課題の成績が良く、その課題により多くの時間を費やした一方で、差別化の必要性がある条件の参加者は、目立つことに関連するとされる課題の成績が良く、その課題により多くの時間を費やしました。


つまり、「仲間に入りたい」という動機が高い状態の参加者は「仲間に入る」ことに関連した課題の成績が良く、長い時間取り組みました。


また、「目立ちたい」という動機が高い状態の参加者は「目立つ」ことに関連した課題の成績が良く、長い時間取り組んだというわけです。


個人の要求を満たす課題は個人が必死に取り組み、成績も高いということを覚えておくと、なぜ勉強をしない人がいるのかを考える上で良いかもしれません。


参考文献:


Gray, D. L., & Rios, K. (2012). Achievement motivation as a function of assimilation and differentiation needs. Zeitschrift für Psychologie, 220(3), 157.

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