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結局のところ、人間は一夫一妻なのか?

人間の配偶システムのレビュー


ヒトの典型的な配偶システムについてのレビュー(Schacht and Kramer, 2019)
一夫多妻制はほとんどの社会で認められているが、一夫一妻制が最も一般的な婚姻形態
婚姻以外の性交渉も行われるが、つがい外父性(EPP: extra-pair paternity)は低いレベルにある
まとめると、ヒトに典型的な配偶システムは連続的で、ペア外父性のレベルが低く、父性ケアのレベルが高い連続的単婚(serial monogamy)である

私たちヒトに一般的な配偶システムとは何でしょうか?


よく、一夫一妻と一夫多妻が比較されることがありますが、実際にはどうなのでしょうか?


ヒトの典型的な配偶システムについてのレビュー(Schacht and Kramer, 2019)を見てみましょう。


まず、この研究では先行研究をレビューし、一夫多妻制はほとんどの社会で認められているが、一夫一妻制が最も一般的な婚姻形態であることを紹介しています。


では、一夫一妻が典型的な婚姻形態で良いかというとそうではありません。


なぜなら、婚姻以外の性交渉も行われるからです。


しかし、婚姻以外の性交渉が一般的に行われているかというと、それもまた確かではなく、ヒトのつがい外父性(EPP: extra-pair paternity)は低いレベルにあります。


また、父親は高いレベルの投資を子どもに対して行うという特徴もあります。


性的二型についても調べていますが、ここでは割愛しますので、詳細なデータや性的二型について知りたい方は参考文献をご確認ください。


まとめると、ヒトに典型的な配偶システムは連続的で、ペア外父性のレベルが低く、父性ケアのレベルが高い連続的単婚(serial monogamy)であるようです。


連続的単婚は、一対一の関係を繰り返す(結婚して離婚するというふうに)という婚姻形態だと言えます。


参考文献:


Schacht, R., & Kramer, K. L. (2019). Are we monogamous? A review of the evolution of pair-bonding in humans and its contemporary variation cross-culturally. Frontiers in Ecology and Evolution, 230.

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