類似性と養子縁組の意欲の性差
養子との顔の類似性と養子縁組の意欲の関係の性差を調べた2007年の研究
父性の不確実性と一致して、女性よりも男性の方が子どもが自身に似ているかどうかが養子縁組の意欲と関係した
養子縁組は広く行われていますが、どのような特徴に基づいて子どもを養子にするか決めるのでしょうか?
また、男性と女性に差はあるのでしょうか?
養子との顔の類似性と養子縁組の意欲の関係の性差を調べた2007年の研究では、父性の不確実性と一致して、女性よりも男性の方が子どもが自身に似ているかどうかが養子縁組の意欲と関係しました。
なぜ父性の不確実性が登場するのでしょうか?
女性に比べて、男性は生まれた子どもが自身の子どもかわからないという適応問題に直面して来た為、男性の方が女性よりも子どもとの類似性に関心が高いということです。
もちろん、進化心理学の観点からこのような主張がなされる時、研究者は当然のことながら参加者が他人の子どもを自分の子どもか確認する為に顔の類似性を評価していると考えているわけではありません。
それよりは、カロリー計算を行わずともカロリーが高い食べ物に自然と注意が向くというような話で、子どもとの類似性の手がかりに(女性に比べて)敏感な男性はこのような実験を行う時にも、女性よりも類似性の影響を受けるということです。
参考文献:
Volk, A. A., & Quinsey, V. L. (2007). Parental investment and resemblance: Replications, refinements, and revisions. Evolutionary Psychology, 5(1), 147470490700500101.
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