女性の出産と脳の変化
女性は妊娠期間に脳の大きさが2%~7%減少する
脳の大きさは出産後6か月程度で元に戻る
大きさは元に戻るが、出産前の脳と同じにはならない
女性が出産後には別人のようになってしまった。
そんな話を巷ではよく耳にします。
言い換えると、女性は出産を経験すると母性に目覚め、今までとは異なる行動を取ることにより、「母親」になろうとするわけです。
ここで、男性も「父親」になろうとしなければ、男性と女性はすれ違うことになるわけです。
さまざまな研究から、なぜ女性は出産を経験するとあたかも別人のように(男性側からすると)変化してしまうのか?について興味深い知見が得られています。
まず、女性は妊娠期間に脳の大きさが2%~7%減少するようです。
次に、減少した脳は出産後6か月程度で元に戻りますが、出産前の脳とは少し異なるようです。
つまり、女性は妊娠、出産という大事を経て、脳の構造を再構築することによって、「母親脳」になろうとするというわけです。
子どもを産むと、責任感を感じたり、母性が働いたりするといった女性に顕著にみられる変化は脳そのものが変化することによって得られているということでしょう。
参考文献:
Kim, P., Leckman, J. F., Mayes, L. C., Feldman, R., Wang, X., & Swain, J. E. (2010). The plasticity of human maternal brain: longitudinal changes in brain anatomy during the early postpartum period. Behavioral neuroscience, 124(5), 695–700. https://doi.org/10.1037/a0020884
Oatridge, A., Holdcroft, A., Saeed, N., Hajnal, J. V., Puri, B. K., Fusi, L., & Bydder, G. M. (2002). Change in brain size during and after pregnancy: study in healthy women and women with preeclampsia. AJNR. American journal of neuroradiology, 23(1), 19–26.
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