試飲回数と好みの変化
男子大学生にトロピカルフルーツジュースを20回、10回、5回、0回と試飲してもらい、味に対する好感度を評価した実験
試飲回数が多いほど好感度が高くなることが判明
皆さんは初めてビールを飲んだ時の味を覚えていますか?
苦くてまずいと思った方はいないでしょうか?
他の飲み物でもそうですが、最初に美味しくないと思った飲み物が何度も飲んでいくうちに美味しくなっていったということはないでしょうか?
これを実際に確かめた1982年の男子大学生にトロピカルフルーツジュースを20回、10回、5回、0回と試飲してもらい、味に対する好感度を評価した実験をご紹介します。
この実験では、試飲回数が多いほど好感度が高くなることが判明しました。
やはり、初めて飲んだ飲み物より、何度も飲んだ飲み物の方が美味しいと感じるようです。
この現象を理解する為には、過去に何度も摂取した食品は新しい食品に比べて毒などの有害物質が含まれている可能性が低いということを考えると良いと思います。
「同じ飲み物に同じ評価を下せない」ことは非合理的なのではなく、生存という観点では非常に合理的な認知システムなのです。
参考文献:
Pliner, P. (1982). The effects of mere exposure on liking for edible substances. Appetite, 3(3), 283-290.
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