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雑食動物のジレンマ

食べたいけど危険かも...


雑食動物はなんでも食べるからこそ毒を避けなければいけないというジレンマを抱える
ラットは新しい食物を少量しか摂取しない

私たちヒトは肉でも魚でも野菜でも、なんでも食べる雑食動物の1種です。


反対に、コアラは草食動物でユーカリを主食としています。


毒にあたる可能性が高いのはどちらでしょうか?


もちろん、ヒトの方が毒にあたる可能性が高いと言えます。


これは、雑食動物のジレンマとも呼ばれており、私たちのような雑食動物はさまざまな食物を食べるからこそ毒にあたってしまうというような問題を抱えているのです。


この問題をどうやって雑食動物は避けているのでしょうか?


ラットを用いた研究によると、どうやらラットは新しい食べ物を口にする時はまずは少ない量だけを食べるようです。


これは、仮に毒が入っていたとしても、量を減らすことにより毒にあたらないようにしているのだと考えられています。


食わず嫌いの人が食べたことのない食べ物を食べる時に、恐る恐る少しだけ食べるというのは毒が入っていた時の為というわけです。


食べたことのある食物だけを食べ続けずに、新しい食物にも挑戦するという好奇心がフランス料理や中華料理など各国の特色を生かした料理に結びついているのかもしれません。


参考文献:


Rozin, P. (1976). The Selection of Foods by Rats, Humans, and Other Animals. Advances in the Study of Behavior, 21–76. https://doi.org/10.1016/s0065-3454(08)60081-9


Rzóska, J. (1953). Bait shyness, a study in rat behaviour. The British Journal of Animal Behaviour, 1(4), 128–135. https://doi.org/10.1016/s0950-5601(53)80011-0

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

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