top of page

いじめは適応的?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年11月29日
  • 読了時間: 2分

いじめと性的機会


他者をいじめることが適応の観点から解釈できるか調べた2015年の研究
2つの独立したサンプル(334人の青年と144人の大学生)で検証
いじめ行動は性的機会の増加を予測(いじめ加害は少なくとも部分的には適応的な行動である可能性を示唆)

いじめはなぜ起きるのでしょうか?


今回は他者をいじめることが適応の観点から解釈できるか調べた2015年の研究を見てみましょう。


進化心理学の分野において「適応」という言葉が出る時、それは特定の心理や行動を推奨しているわけではないことには注意してください(いじめが適応だとしても、いじめをして良いかどうかは別です)。


この研究では、2つの独立したサンプル(334人の青年と144人の大学生)でいじめ行動が性的機会と関連するのか検証しています(研究では多くの変数が調べられているので、気になる方は参考文献をご確認ください)。


その結果、いじめ行動は性的機会の増加を予測しました。


これは、いじめ加害が少なくとも部分的には適応的な行動である可能性を示唆しています。


いじめが不適応だと考えられてきた(いじめっ子は病んでいるなど)中で、適応という観点から捉え直すことが新しい知見をもたらすかもしれません。


参考文献:


Volk, A. A., Dane, A. V., Marini, Z. A., & Vaillancourt, T. (2015). Adolescent bullying, dating, and mating: Testing an evolutionary hypothesis. Evolutionary Psychology, 13(4), 1474704915613909.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

​合同会社 日本進化心理学IHAセンター ALL RIGHTS RESERVED

  • Twitterの社会のアイコン
bottom of page