ビタミンCと催奇形性物質
妊娠中に妊婦が最も食べたくなるのはフルーツ
フルーツは催奇形性物質への対抗手段
突然ですが、妊娠中には食べ物の好みが変わるというような話を聞いたことありませんか?
妊娠を経験したことのある女性はもしかすると共感できる話かもしれませんが、妊娠中に妊婦が最も食べたくなるのはフルーツだということが2002年の研究から報告されています。
フルーツは基本的にビタミンCが豊富な食べ物です。
どうやら、このビタミンCが胎児の発達に有益なようで、胎児の発達異常を引き起こす催奇形性物質への対抗手段としてビタミンCは用いられるようです。
つまり、妊婦がビタミンCを多く含むフルーツを食べたくなるのは、胎児の発達異常を防ぐためというわけです。
考えなくても、無意識のうちに遺伝子を次世代に受け継ぐように最適化された行動をとるということを考えると、人間と他の動物(犬や猫など)との違いはそう大きくないのかもしれません。
参考文献:
Fessler D. M. (2002). Reproductive immunosupression and diet. An evolutionary perspective on pregnancy sickness and meat consumption. Current anthropology, 43(1), 19–61. https://doi.org/10.1086/324128