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出口は2つあるのに...

パニックと非効率的な脱出


アリの脱出行動を調べた研究
出口が2つある部屋に閉じ込められたアリは、通常の状態では両方の出口をほぼ同じ割合で使用するが、パニック状態に陥ると一方の出口をより高い割合で使用する
集団に従うことが非効率的な脱出に繋がることを示唆

放火事件に関する報道があると、非常事態に建物内からどのように脱出をするかが大切だということを痛感することがあります。


雑居ビルなどでは、出口が一つしかないことも多く、避難するには適当だとは言えないかもしれませんが、出口が2つあると本当に私たちは効率よく脱出することができるのでしょうか?


アリの脱出行動を調べた2005年の研究を見てみましょう。


この実験では、出口が2つある部屋にアリを閉じ込めました。


その結果、通常の状態ではアリは両方の出口をほぼ同じ割合で使用しましたが、パニック状態に陥ると一方の出口をより高い割合で使用するようになることがわかりました。


これは、集団に従うという傾向が非効率的な脱出に繋がることを示唆しています。


イメージしたらわかりそうですが、パニック状態に陥った時に、私たちは多くの人が目指す出口を目指すのではないでしょうか?


しかし、これはもう一方の出口が空いていることを考えると、非効率的です。


パニックの時だからこそ、冷静に、集団に流されないことが必要だということがわかる研究です。


参考文献:


Altshuler, E., Ramos, O., Núñez, Y., Fernández, J., Batista-Leyva, A. J., & Noda, C. (2005). Symmetry breaking in escaping ants. The American Naturalist, 166(6), 643-649.

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