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川の魚と池の魚、迷路が得意なのは?

魚の目印の利用と迷路の成績


2つの河川と2つの池から採取した4つの異なる個体群に属する魚の空間学習能力を調べた研究
迷路内の目印の有無にかかわらず、川魚は早くルートを学習することができた
池に生息する魚は目印を設置した迷路の方が、普通の迷路よりも早くルートを覚えた

皆さんは釣りをしたことはありますか?


釣り経験者ならわかると思いますが、池に住む魚を釣るのと、渓流に住む魚を釣るのと、海に住む魚を釣るのでは、やり方も仕掛けも異なります。


つまり、異なる生息地に住む魚は異なる特性を持つので、釣り人はそれを理解して釣りをしなければならないというわけです。


2つの河川と2つの池から採取した4つの異なる個体群に属する魚の空間学習能力を調べた2011年の研究は上記のことを理解するのに最適な研究です。


この研究によると、迷路内の目印の有無にかかわらず、川魚は早くルートを学習することができた一方、池に生息する魚は目印を設置した迷路の方が、普通の迷路よりも早くルートを覚えました。


つまり、池に住む魚は環境があまり変化しない為に視覚的な手掛かりに依存していたというわけです。


釣りをする人でなくても、異なる生態系に住む魚がどのような認知システムを形成しているか考えるのは非常に面白いものです。


参考文献:


Sheenaja, K. K., & Thomas, K. J. (2011). Influence of habitat complexity on route learning among different populations of climbing perch (Anabas testudineus Bloch, 1792). Marine and Freshwater Behaviour and Physiology, 44(6), 349-358.

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