本の持ち方の性差
本の持ち方に関して、男性は片手で体の横に本を持つのに対して、女性は抱えるように本を持つという性差が知られている
進化的には、時には無生物を乳児のように抱くこともあるほど、女性が乳児を大切にする傾向が強いことを反映している可能性がある
最近は、二宮金次郎の像を見かけなくなりましたが、昔は歩いている時でも本を読んでいる、勉学に励むことの大切さを教えてくれる良いモデルでした。
今回は、本を持つことに関して進化的に考えてみましょう。
本の持ち方に関して、男性は片手で体の横に本を持つのに対して、女性は抱えるように本を持つという性差が知られています。
進化的には、時には無生物を乳児のように抱くこともあるほど、女性が乳児を大切にする傾向が強いことを反映している可能性があります。
もちろん、この結論を出すには参考にした文献では不十分だと思われますが、本の持ち方の性差が広く、そして強く存在することが知られていることをどうにか説明する必要があると思われます。
例えば、これらの違いは単に男女の筋力差に由来している可能性もあります(男性は筋力があるので片手で持てるが、女性は筋力の無さを抱き抱えて持つことにより補っている)。
しかし、本の持ち方などの進化的にはあまり重要だとは考えられない行動を研究してみるのは、淘汰圧がどれだけ、そしてどこまで働いてきたのかということを考える上では重要だと思われます。
参考文献:
Jenni, M. A. (1976). Sex differences in carrying behavior. Perceptual and Motor Skills, 43(1), 323-330.
Spottswood, P. J., & Burghardt, G. M. (1976). The effects of sex, book weight, and grip strength on book-carrying styles. Bulletin of the Psychonomic Society, 8(2), 150-152.
Ellis, L. (2011). Identifying and explaining apparent universal sex differences in cognition and behavior. Personality and Individual Differences, 51(5), 552-561.
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