第三者の利他性の判断と独裁者ゲーム
第三者がわずかな手がかりから利他性を見抜けるか調べた2010年の研究
参加者は面識のない人物の(利他的行動とは無関係の)無音動画を見て独裁者ゲームでの行動を推定する必要があった
参加者は偶然よりも有意に対象人物の利他的行動を推定できた
私たちが複数の人物の中から見知らぬ誰かと協力をする時、何の手がかりもなしに協力する人物を選ばなければいけないのでしょうか?
言い換えると、個人の利他性は見抜けるのでしょうか?
第三者がわずかな手がかりから利他性を見抜けるか調べた2010年の研究を見てみましょう。
この研究では、参加者は面識のない人物の(利他的行動とは無関係の)無音動画を見て独裁者ゲームでの行動を推定する必要がありました。
利他的行動の動画というところがポイントです。
その結果、参加者は偶然よりも有意に対象人物の利他的行動を推定できることがわかりました。
わずかな時間、わずかな手がかりから他者の特性的な利他性を推定できるということは非常に面白い結果です。
私たちが見知らぬ誰かと協力しようとしたり、しなかったりする時、それは案外(ランダムよりは)合理的な判断が働いているのかもしれません。
参考文献:
Fetchenhauer, D., Groothuis, T., & Pradel, J. (2010). Not only states but traits—Humans can identify permanent altruistic dispositions in 20 s. Evolution and Human Behavior, 31(2), 80-86.
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