協力と集団サイズの関係
集団サイズが増加すると協力しなくなる
小集団で協力関係が発生しやすいのは個人がグループメンバーを管理しやすく、報復しやすいから
部活を1から始めた人や、起業をしたことがある人などは実感したことがあると思いますが、関わってくる人が増えてくると何かとやりにくくなることがあります。
例えば、最初は和気あいあいとしていたのに、人数が増えると皆自分のことしか考えなくなったという経験はないでしょうか?
研究からも、集団サイズが増加すると人は協力しなくなるということが示されています。
この現象はなぜ起こるのでしょうか?
なぜ、私たちは仲間が増えるにつれて協力しないのでしょうか?
どうやら、小集団で協力関係が発生しやすいのは個人がグループメンバーを管理しやすく、報復しやすいからのようです。
つまり、人数が増えると、仲間からの“監視の目”も行き届きにくくなり、ルールを破ったり、協力しなくても仲間からの“罰”が小集団ほど行われにくくなるので、私たちは集団に協力をしなくなるようです。
誰かに見られていると愛想よく振舞いますが、親が見ていなければ悪いことをする子どものような性格が私たちの“本当の姿”なのかもしれません。
参考文献:
Alencar, A., Deoliveirasiqueira, J., & Yamamoto, M. (2008). Does group size matter? Cheating and cooperation in Brazilian school children☆. Evolution and Human Behavior, 29(1), 42-48. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2007.09.001
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