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無意識に注意が向く?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2022年2月27日
  • 読了時間: 2分

視覚的注意と祖先の優先順位


風景と1つの変化を伴う刺激を交互に見せる(変化検出パラダイム)2007年の実験
動物の変化は乗り物、建物、植物、道具の変化よりも迅速かつ高い信頼性で検出された
ヒトの視覚的注意には動物を継続的に監視する高次のカテゴリー特化型システムが含まれていることを示唆

皆さんは「視覚的注意」という単語を聞いたことはありますか?


平たく言えば、ある視覚的な刺激に対して特に注意する能力のことです。


自然の風景と1つの変化を伴う刺激を交互に見せる(変化検出パラダイム)2007年の実験によると、動物の変化は乗り物、建物、植物、道具の変化よりも迅速かつ高い信頼性で検出されました。


変化検出パラダイムはわかりやすく言えば、テレビ番組で出てくるような、徐々に変わる間違い探しのようなものです。


つまり、ヒトの視覚的注意には動物を継続的に監視する高次のカテゴリー特化型システムが含まれていることを示唆しています。


祖先の環境で脅威となった動物が現代環境で脅威となり得る乗り物などよりも迅速かつ高い検出率だということは、進化的に特化したメカニズムが視覚的注意を形作っている可能性があるというわけです。


無意識な注意というのは生きていく上ではとても大切な能力なのです。


参考文献:


New, J., Cosmides, L., & Tooby, J. (2007). Category-specific attention for animals reflects ancestral priorities, not expertise. Proceedings of the National Academy of Sciences, 104(42), 16598-16603.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

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​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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