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キスをしない人々はいるのか?

キスの普遍性


168の文化においてロマンティック(セクシャル)なキスが存在するか調べた2015年の研究
キスは46%の文化にしか存在しないことが判明
社会が複雑になるほどキスをする文化の割合が多くなることが判明

普段当たり前と思っていることが当たり前でないと知った時の衝撃はなかなか忘れられませんが、今回は2015年に発表された衝撃の研究をご紹介します。


この研究では、168の文化においてロマンティック(セクシャル)なキスが存在するか調べました。


その結果、なんとキスをすることが確認された文化はわずか46%でした。


また、社会が複雑になるほどキスをする文化の割合が多くなることが判明しました。


なぜこの研究が衝撃的かと言うと、「キスをする国の方が少数派である」ということもそうですが、進化心理学にとってある行動が様々な文化で確認される、つまる文化普遍であるということが非常に重要な意味を持つからです。


例えば、ある行動が少数の文化でしか見られない場合、その行動が進化の中で重要な意味を持っていたという主張には説得力がありませんが、全ての文化(もしくはほとんどの文化)である行動が見られる場合、その行動が進化上で重要な意味を持っていた為に受け継がれてきた可能性があるという主張には説得力があるわけです。


キスがどういう意味を持つのか、適応的な行動かそうじゃないのか、謎は深まるばかりです。


参考文献:


Jankowiak, W. R., Volsche, S. L., & Garcia, J. R. (2015). Is the romantic–sexual kiss a near human universal?. American Anthropologist, 117(3), 535-539.

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