なぜV字飛行するのか?
鳥はV字飛行することで消耗を減らしている
先頭は交互に入れ替わる
大空を自由に飛ぶ鳥は自由の象徴です。
しかし、他の個体と協調してV字飛行をする様は華麗ですが、自由と言うよりは統制が取れた“軍隊”のようです。
なぜ、鳥は好きなところへ飛びたいという意思を殺してまで他の個体と協力してV字飛行をするのでしょうか?
2015年の調査によると、とても興味深いことが分かりました。
それは、V字飛行は消耗を減らす効率的な飛行方法だったということです。
つまり、先頭の個体が生み出す気流にうまく乗ることで、後ろの個体は楽に飛べるわけです。
さらに興味深いのは、先頭の個体は交互に入れ替わるという“協力”が見られたことです。
先頭の個体が常に同じでは、体力の消耗が激しく、命を落としてしまうかもしれませんが、先頭を交互に入れ替えることで鳥たちは協力して体力の消耗を抑えたまま長い時間飛ぶことが出来るようになるというわけです。
長距離を飛行するという“偉業”を成し遂げる為には協力が必要というわけです。
参考文献:
Voelkl, Bernhard & Portugal, Steven & Unsoeld, Markus & Usherwood, James & Wilson, Alan & Fritz, Johannes. (2015). Matching times of leading and following suggest cooperation through direct reciprocity during V-formation flight in ibis. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America. 112. 10.1073/pnas.1413589112.
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