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望んで食べられるオス?

セアカゴケグモのオスの自殺


セアカゴケグモのオスは交尾の際メスに進んで食べられる
食べられるオスは交尾を生き延びるオスよりも長く交尾し、より多くの卵を受精させることができる
オスの交尾自殺が適応的であることを示唆

オスは望んで食べられるのか?ではカマキリのオスがメスに食べられるのは、オスの本心から望んだ行動ではないということを紹介しました。


しかし、自然界というのはまさに不思議で生物の中にはオスが交尾中に進んでメスに食べられる例も存在します。


その例の1つがセアカゴケグモです。


セアカゴケグモのオスはカマキリとは異なり、交尾の際メスに進んで食べられます。


食べられるオスは交尾を生き延びるオスよりも長い時間交尾し、より多くの卵を受精させることができることから、交尾自殺が適応的である例と言えます。


大切なことは、オスが進んで食べられる=自殺することが“種の保存”のような不安定な概念で説明されるのでなく、個体としての適応度の上昇に役立つことからオスが自殺するということでしょう。


参考文献:


Andrade, M. C. (1996). Sexual selection for male sacrifice in the Australian redback spider. Science, 271(5245), 70-72.

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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