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自然界の建築家・芸術家

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2020年12月31日
  • 読了時間: 2分

ニワシドリの習性


ニワシドリのオスは他の鳥類と異なり、ただ巣を作るだけでなく、巣の飾りつけも行う
これは、オスがメスを惹きつけようとしている行動
飾りつけなどの余分なコストを支払うオスはそれだけ“余裕”があり、優秀な遺伝子を持っているという指標になるため、メスに選ばれやすくなる

古代から人類は荘厳な建築物に憧れを抱いてきました。


美的感覚は人によって異なるかもしれませんが、少なくとも私たちヒトは美しい建築物を好んできたことは間違いないでしょう。


しかし、美しい建築物を生み出すのは私たちヒトだけなのでしょうか?


実は、ニワシドリのオスは他の鳥類と異なり、ただ巣を作るだけでなく、巣の飾りつけも行うことが知られています。


言わば、自然界の建築家兼美術家といったところでしょうか。


これは、オスがメスを惹きつけようとしている行動だと考えることができます。


では、なぜ“美しい”巣を作ることがメスに選ばれやすくするのでしょうか?


この疑問には以下のように考えることが出来ます。


飾りつけなどの余分なコストを支払うオスはそれだけ“余裕”があり、優秀な遺伝子を持っているという指標になる。


“芸術は無駄”という考え方もありますが、その“無駄”も配偶者選択では重要な判断基準の1つなのです。


参考文献:


Endler J. A. (2012). Bowerbirds, art and aesthetics: Are bowerbirds artists and do they have an aesthetic sense?. Communicative & integrative biology, 5(3), 281–283. https://doi.org/10.4161/cib.19481

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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