top of page

あくびが必要な種ほど...

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2021年5月14日
  • 読了時間: 2分

あくびの長さと脳の大きさ


より大きな脳を持つ哺乳類や皮質ニューロン数が多い哺乳類はあくびが長い傾向がある
霊長類は他の哺乳類と比べてより長いあくびをする傾向がある

あくびは脳の冷却システム!?ではあくびのメリットとして脳を冷却することができるという話を紹介しました。


では、ここで1つの疑問ですが、あくびをする長さは動物によって違うのでしょうか?


また、もし動物が異なる長さのあくびをするのなら、何が影響しているのでしょうか?


2016年の研究によると、より大きな脳を持つ哺乳類や皮質ニューロン数が多い哺乳類はあくびが長い傾向があるそうです。


さらに、霊長類は他の哺乳類と比べてより長いあくびをする傾向があることもわかりました。


これらの研究はあくびが脳の冷却システムであるという主張と一貫していると思えます。


なぜなら、より大きな脳を持つ種やたくさんの皮質ニューロンを持つ種はそれだけ脳の冷却に時間がかかると考えられるからです。


また、一般的には霊長類は他の哺乳類よりも発達した脳を持っていますので、「霊長類は他の哺乳類と比べてより長いあくびをする傾向がある」ということも納得できます。


あくびは進化の過程で培われてきた適応的なシステムの1つと考えると、普段何気なくしているあくび、大切にしたいものです。


参考文献:


Gallup, A. C., Church, A. M., & Pelegrino, A. J. (2016). Yawn duration predicts brain weight and cortical neuron number in mammals. Biology letters, 12(10), 20160545.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

​合同会社 日本進化心理学IHAセンター ALL RIGHTS RESERVED

  • Twitterの社会のアイコン
bottom of page