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許されない行為

戦闘と許されない行為


戦争においては武器の使用や目潰しなどの戦術は容認されやすいが、地位を巡る争いでは容認されにくい
争いには暗黙のルールが存在することを示唆
暗黙のルールに違反した場合、尊敬されにくいことも判明

攻撃の儀式化ではコストをかけずに勝負をつけることが勝者/敗者関わらず生存に有利ということを紹介しました。


これに関連した話として、どのような攻撃が許されるのか?という疑問は文脈に依存するのではないかという研究があります。


2014年の研究によると、「戦争においては武器の使用や目潰しなどの戦術は容認されやすいが、地位を巡る争いでは容認されにくい」ということが判明しました。


これは、「争いには暗黙のルールが存在する」ことを示唆しています。


さらに、「暗黙のルールに違反した場合、尊敬されにくい」こともわかりました。


これらの結果から言えることは、私たちヒトにおいても攻撃は一種の儀式化の道を辿っており、私たちはコストを出来るだけ減らすように争っているというわけです。


野球での乱闘シーンを見ると、“野蛮だな”と感じる人もいるかもしれませんが、実は暗黙のルールの下行われる(勝者を決めるのに)有効な戦略だったわけです。


参考文献:


Issa, F. A., & Edwards, D. H. (2006). Ritualized submission and the reduction of aggression in an invertebrate.Current biology : CB,16(22), 2217–2221. https://doi.org/10.1016/j.cub.2006.08.065


Buss, D. M., & Shackelford, T. K. (1997). Human aggression in evolutionary psychological perspective.Clinical psychology review,17(6), 605–619. https://doi.org/10.1016/s0272-7358(97)00037-8


Romero, G. A., Pham, M. N., & Goetz, A. T. (2014). The implicit rules of combat. Human nature, 25(4), 496-516.

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