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男の自殺、女の自殺

自殺する理由は男女で異なるのか


男性は職業的地位を失うことを恐れ、女性は失恋を恐れる

適応的な自殺では自殺をすることが適応的な行動の可能性があるということを包括適応度の観点から紹介しました。


しかし、人が自殺をする理由は包括適応度以外の理論からも説明されています。


その1つが、自殺を不適応反応(適応できない為に起こる反応)として捉えるというアプローチです。


このアプローチの根拠は男性と女性で自殺を引き起こす原因が異なるという事実に基づいています。


職業的地位を失うことは男性の自殺を引き起こしやすく、失恋は女性の自殺を引き起こしやすいことが知られています。


つまり、自殺をする原因は進化において獲得してきた地位への固執や配偶者の獲得という適応的な心理メカニズムが生み出した悲しい副産物の可能性があるというわけです。


参考文献:


Saad, G. (2007). Suicide triggers as sex-specific threats in domains of evolutionary import: Negative correlation between global male-to-female suicide ratios and average per capita gross national income. Medical Hypotheses, 68(3), 692-696. doi:10.1016/j.mehy.2006.08.012


Zacharakis, C., Hadjivassilis, V., Madianos, M., Papadimitriou, G., & Stefanis, C. (2005). Suicide in Cyprus 1988–1999. European Psychiatry, 20(2), 110-114. doi:10.1016/j.eurpsy.2004.11.011

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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