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アカゲザルの発声

毛づくろいとしての発声の性差


アカゲザルのメスはオスに比べて発声する

世間話はなぜするの?では世間話をするのは毛づくろいをしているのと同じようなものということがわかりました。


つまり、集団サイズが増加すると、一個体ずつ毛づくろいをしていては1日があっというまに終わってしまうので、言語がヒトにとっては毛づくろいの代わりになっているというわけです。


しかし、ヒト以外の種ではどうなのでしょうか?


ある研究によると、アカゲザルも毛づくろいの代わりに発声を用いているということが示唆されています。


さらに、発声の性差を調べてみると、メスのアカゲザルはオスのアカゲザルに比べて多く発声しており、その対象のほとんどはメスでした。


つまり、発声(ヒトにおいては会話)はコストが低い割に社会関係を維持するのに役立つため毛づくろいの代用として用いられ、さらにはメス同士が毛づくろいとしての発声に多くの時間を割くのは、オスよりも社会関係を維持するメリットがあるからでしょう。


参考文献:


Dunbar, R.I.M. Group size, vocal grooming and the origins of language. Psychon Bull Rev 24, 209–212 (2017). https://doi.org/10.3758/s13423-016-1122-6


Greeno, N. C., & Semple, S. (2009). Sex differences in vocal communication among adult rhesus macaques. Evolution and Human Behavior, 30(2), 141-145. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2008.09.002

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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