父親の年齢と子どもの魅力
Wisconsin Longitudinal Study(4018人の男性と4416人の女性)を用いて、親の年齢と子どもの顔の魅力度との関連を分析
その結果、顔の魅力度は父親の年齢が上がるにつれて低下することが判明
顔の魅力度は個人の新たな突然変異の負荷の手がかりになる可能性を示唆
顔の魅力に関する研究は数多く行われていますが、今回は顔の魅力が自分ではどうしようもない変数に影響されてしまうというお話です。
意外と多い突然変異でも紹介しましたが、父親の年齢が高くなるにつれて生まれた子が持つ新生突然変異の数は増加します。
したがって、研究者たちは「突然変異が多いことは個体にとって負荷がかかることを意味するのではないか?」という疑問から面白い調査を行いました。
この研究では、Wisconsin Longitudinal Study(4018人の男性と4416人の女性)を用いて、親の年齢と子どもの顔の魅力度(高校の卒業アルバムから推定)との関連を分析しました。
その結果、顔の魅力度は父親の年齢が上がるにつれて低下することが判明しました。
これは、顔の魅力度が個人の新たな突然変異の負荷の手がかりになる可能性を示唆しています。
少なくとも、魅力度という観点からは突然変異は個人にとって負荷になり、顔の魅力に負の影響を及ぼしてしまうようです。
参考文献:
Kong, A., Frigge, M. L., Masson, G., Besenbacher, S., Sulem, P., Magnusson, G., Gudjonsson, S. A., Sigurdsson, A., Jonasdottir, A., Jonasdottir, A., Wong, W. S., Sigurdsson, G., Walters, G. B., Steinberg, S., Helgason, H., Thorleifsson, G., Gudbjartsson, D. F., Helgason, A., Magnusson, O. T., Thorsteinsdottir, U., … Stefansson, K. (2012). Rate of de novo mutations and the importance of father's age to disease risk.Nature,488(7412), 471–475. https://doi.org/10.1038/nature11396
Huber, S., & Fieder, M. (2014). Advanced paternal age is associated with lower facial attractiveness. Evolution and Human Behavior, 35(4), 298-301.
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