性比と男性の投資量の関係
ガイアナでの8つのコミュニティにおける男性の配偶戦略を調べた研究
単一の民族グループ内であっても男性の配偶戦略は性比によって異なることが判明
男性が少数派になるにつれて、男性は短期的で低投資の関係に傾倒する
性比が国によって異なることはなぜ国によって乱婚度合いが異なるのか?で紹介しましたが、国によって文化は異なることを考えると、性比が配偶戦略に及ぼす影響をより詳細に検討する為には同じ文化に属する集団を調査することが大切だと思われます。
ガイアナでの8つのコミュニティにおける男性の配偶戦略を調べた研究によると、単一の民族グループ内であっても男性の配偶戦略は性比によって異なることが判明しました。
予測通り、男性が少数派になるにつれて(性比が男性に傾くにつれて)、男性は短期的で低投資の関係に傾倒しました。
普段から性比を意識して行動を変化させることは少ないかもしれませんが、データを集め、統計的に検証を行うとヒトの行動に影響を与える隠れた変数が導き出されることは興味深いことです。
参考文献:
Schacht, R., & Borgerhoff Mulder, M. (2015). Sex ratio effects on reproductive strategies in humans. Royal Society open science, 2(1), 140402.